〜物理オープンラボ〜 2004年12月18日(土)
お茶の水女子大学理学部物理学科
群馬県立高崎女子高等学校

講義風景
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〜講義の概要〜

全体講義(午前)
「水の不思議」
水の不思議な性質をミクロな側面から講義を頂いた。
「放射光でみる歴史と犯罪」
微量物質分析が可能となることによる社会生活との関わりについて講義を頂いた。
オープンラボ(午後)
「電子の波」
「素粒子物理学研究の楽しみ」
「カオスのシミュレーション」
「液体ビー玉で遊ぼう」
「低温と超伝導」
「電波・光・X線」
各研究室に別れ、それぞれのテーマについて演示実験等を交えながら基礎から応用まで幅広く物理を学んだ。

「水の不思議」 冨永 靖徳 教授
〜概要〜(冨永先生より)
 「水」は、日常もっともありふれた物質で、生命にとっても極めて大切な物質である。しかし、一個の水分子の単純さからは想像できない程、水の性質は複雑である。この水の不思議な性質をミクロな側面からお話したい。
〜生徒の感想〜
水は一番身近な液体だが、不思議な特異性を色々持っているのだとわかった。1円玉を浮かべた水にヘキサンをたらすと、1円玉が水中に沈み、そこで止まるのはおもしろい。水の構造から、どうしてこのような特別な性質になるのか、理解することができた。水が氷になると、なぜ体積が大きくなるのかも、科学的にわかった。
普段どこにでもある水の不思議について、とても詳しく講義してくださって、ナゾが解けた気がする。実験を用いての講義がおもしろくて、氷水の下の方の温度を測る実験では、私が思っていた温度ととても近かった。また、物理は経済の分野でも活用されていることに驚いた。私は今まで物理の分野について、狭い範囲だけを見ていたような気がした。水についての講義を聞いて、これから水の見方が変わる気がした。
「放射光でみる歴史と犯罪」 浜谷 望 教授
〜概要〜(浜谷先生より)
 放射光の最先端科学技術を利用して、極めて微量な物質の分析が可能になり、卑弥呼の鏡のルーツ探しや犯罪捜査に使われている。この技術の物理・化学をお話して、私たちの社会生活との関わりを考えてみたい。
〜生徒の感想〜
シンクロトロン放射光と聞き、難しそうだという印象を受け、また、電子の速さが高速と聞き、実感がわかず、ただ難しいなぁと思っていたが、蛍光分析法の仕組みや、実際の分析を知っていくと、だんだんどういうものかわかってきた。試料を壊さずに、極微量の成分を分析できることがとてもすごいと思った。蛍光X線分析法は、卑弥呼の鏡から犯罪の捜査まで、とても幅広い分野で行われていて、興味深かった。
科学が考古学などの分野に、どのような形で利用されているかを知り、おもしろいと思った。放射光X線を初めて知ったのだが、今までのX線よりかなり性能がいいものだとわかった。感度がよく、測定も短時間で、調べるものを壊さずに測定できるなんてすごいと思う。また、とても強い力なのだとわかった。カレー事件などの、犯罪の解明への科学調査に興味を持った。
「電子の波」 小林 功佳 教授
〜概要〜(小林先生より)
 最近は、固体の表面に、ナノメートル程度の大きさの人工的な構造を作り、そこに閉じ込められている電子の波を直接観察することが可能になった。その原理を理解し、出来れば、計算によるシミュレーションを行う。
〜生徒の感想〜
今までにないくらい、とても充実した時間でした。私は『波』に興味があったので、講義を受ける前から楽しみにしていましたが、実際私が想像していたよりも、はるかに濃い内容が聞けたので、ますます物理に対する好奇心が強くなりました。また、「理解する」ことがいかに大切かを実感しました。言葉や計算方法がわかっているだけでは、本当に意味がなく無駄なことに気づきました。その点で私は足りていなかったと思います。これからは「理解」をきちんとし、自分の中へ吸収していくことに重点を置こうと思います。そして自分で考え、科学を楽しみたいです。
「素粒子論研究の楽しみ」 菅本 晶夫 教授・曹基哲 助教授
〜概要〜(曹先生より)
 皆様方からの質問に答えながら、極微の世界(素粒子の世界)を研究する楽しさを皆様方に味わってもらうことを考えています。
〜生徒の感想〜
素粒子というとても小さな世界を見る物理の話を聞きました。今回の講義は少人数だったので、とても質問しやすい雰囲気で、わからないことについてどんどん追求することができ、とても楽しかったです。ニュートリノについては、小柴教授の講演などで知っていましたが、それが一体何なのかはよくわかっていませんでした。素粒子というのは、陽子や中性子を作っている(クォーク)ものなどで、これ以上小さなものはまだ見つかっていないそうです。でも私は、私達が感じることのできないレベルで、まだあるのではないかと思いました。興味深い話をたくさんしていただいて、素粒子物理学の楽しさというものを感じることができたと思います。
「カオスのシミュレーション」 出口 哲生 教授
〜概要〜(出口先生より)
 投げたボールの軌跡をシミュレーションで描いてみましょう。空気抵抗も考えます。そしてカオスやランダムウォークのシミュレーションを楽しんでみましょう。
〜生徒の感想〜
プログラミングをすることは、慣れと覚えでできる、ということだったけれど、とても難しかった。一つ一つの動作がどんな意味を持つのか、どんな命令であるのか、知った上で打てるようになったなら、どんなに楽しいだろうと思った。
「液体ビー玉で遊ぼう」 奥村 剛 教授
〜概要〜(奥村先生より)
 簡単にできる表面張力に関係した実験を行い、その原理について理解する。
〜生徒の感想〜
液体ビー玉と聞き、シャボン玉を想像したが、そこから表面張力のことや、それについての研究に話が発展していったので、奥が深いと驚いた。表面張力は、なるべく表面積を小さくしようとする力ということを、「幸せな分子」「不幸せな分子」に例えて説明していただいて、わかりやすかった。どうしてシャボン玉は丸になるのかがわかった。小さなしずくは無重力状態にあるので、球体に近い形になっているというのには驚いた。実際に1円玉を水に浮かべ、洗剤をたらして反応を見たり、鉛筆の芯の粉に水滴をたらして液体ビー玉を作ったりできて、おもしろかった。液体ビー玉の転がり方を研究すると、それがいん石の形成などにつながっていくとわかり、すごいと思った。おもしろく、興味深い体験がたくさんできた。
「低温と超伝導」 古川 はづき 教授
〜概要〜(古川先生より)
 液体窒素(沸点77K、-196℃)を用いて、空気、酸素と炭酸ガスを凍らせてみる。また、高温銅酸化物超伝導に磁石を浮かしてみよう。
〜生徒の感想〜
私は今回の講義に参加して、物理がより身近なものになった。バナナや花を凍らせたり、気体がボイルシャルルの法則に従って減るのを見て、普段やっている勉強の大切さや、物理のおもしろさを知った。また、超伝導の実際の様子を見て、すごい現象だと思った。将来、超伝導の技術が発展して、省エネに役立つ日が早くきて欲しいと思った。
「電波・光・X線」 外舘 良衛 助教授
〜概要〜(外舘先生より)
 科学の研究に使われている電磁波や私たちの生活を便利にしている電磁波について理解を深める。携帯電話が出しているような電磁波や、もっと波長の短い電磁波(光)と光ファイバーを使った実験を行う。
〜生徒の感想〜
今、学校の物理でちょうど光の性質などを勉強しているところだったので、学校の授業の発展講義を受けているような感じでした。波長の違いによって、電波や光・X線の違いができるということはわかっても、正体は同じ電磁波だということは、なかなか実感できませんでした。しかし、共通の性質などがわかってくると、だんだんと理解できました。今、勉強している波の性質を応用することによって、光ファイバーの中を伝わる電磁波の速さなどがわかったり、実際に情報を伝送してみたり、興味深かったです。実際に、自分達の携帯電話の電波を確認したり、X線解析装置での実験を見たり、とても貴重な体験になったと思います。今回の講義を通して、X線などにより興味が湧きました。
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