群馬県立高崎女子高等学校 エキサイティング・サイエンスT

2008年7月10日(木)
  早稲田大学 分野別講義
早稲田大学
航空機は何からできているか?どうやって作るか? 西田 進一 先生
航空機産業に見る複合材料の利用 木村 宗太 先生
素数のうた 岡野 恵司 先生
戦争はいかに描かれたか 〜日露戦争と視覚イメージ〜 向後 恵里子 先生
青少年の凶悪犯罪は本当に増加したのか? 〜数値データを読む〜 前田 崇 先生


航空機は何からできているか?どうやって作るか?
基幹理工学部 機械科学・航空学科  西田 進一 先生

■講義の概要
1.

早稲田大学基幹理工学部で行なう講義の紹介
・材料の力学、航空設計法、航空材料学、理工学基礎実験A など
*大学とは、ものの見方や考え方を身に付けて、自分の夢や希望を形にするところ

2.

飛行機は何からできているか、どうやって造るか。
・ジェットエンジンの構造について
・新しいエンジンの開発について
・小型自律飛行機の災害時の利用について
・月面のダストを払う静電気を使ったクリーナーについて
・航空機の材料について
*機械工学の極限までの進化が航空宇宙科学である

3.

次世代航空機に要求されること
・燃費改善 材料開発(軽いもの)
・物性値、比重、強度について
・マグネシウム合金、CFRP、鉄、アルミニウムなどの物質について
・世界の航空機製造会社の例

4. 航空宇宙用材料加工技術について
・個体を加工したり、液体にして加工(鋳造)したりと特性によって使い分ける






■生徒の感想
飛行機のようなあれだけ巨体のものが飛ぶためには、様々な工夫がされているということがわかった。

航空機の素材サンプルを手に取った時、CFRPの軽さと硬さに驚いた。

今までは理工学部にはあまり興味がなかったが、講義を聞いて興味をもつことができた。

静電気を利用したダストクリーナやラジコンの災害時用など、科学の力が私たちの生活に貢献していることがよくわかった。

   
   
   
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航空機産業に見る複合材料の利用
基幹理工学部 機械科学・航空学科 木村 宗太 先生
■講義の概要
1. 大学でやっていること
 2. 自己紹介
 3. FRP(複合材料)
 4. 複合原料の定義
 5. 設計できる燃料
 6. スペースコロニー
 7. 日常生活への利用
 8. 風車
 9. 問題点






■生徒の感想
複合材料は軽くて強く、環境にも良いということで、早く研究が進んで安全に使われるようになって欲しいと思った。

義足のランナーの話が出たが、科学技術が発達して様々な人に有益な方向で可能性が与えられると良いと思う。

今回の講義で一番驚いたことは、複合材料という聞きなれない物質が色々な場所で使用されていたことです。複合材料が使われているボーイング787にいつか乗ってみたいと思った。

この世の中にはまだまだ解明されていないことや自分の知らないことがたくさんあるということを改めて知ることができた。

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素数のうた
基幹理工学部 数学科  岡野 恵司 先生

■講義の概要
1.

数学者とは
素数・・1と自分自身でしか割り切れない数(7は素数、6は素数ではない)

2.

耳を澄ませば聞こえます 〜数の個性〜
完全数(6,28,496,8128、8589869056…)・・ピタゴラス「万物は自然数」
完全数が全部で何個かは未解決
Q・・レンガ6個で、まるまる完全1個分の幅はずらせるか  A・・できる
1/8+1/6+1/4+1/2を足していくと1を超える

3. 声を合わせて歌います 〜素数の分布〜
・素数は1~100までの間に25個ある
・素数は完全数と違い無限にある
・双子の素数は無数にあるか←未解決
・三つ子の素数は1つだけ←解決ずみ (3,5,7)
素数人・・@フェルマー Pを素数とすると、2P−2はPで割り切れる
      Aグラス  Pがフエルマーの考えた素数なら、正P角形は作図可能
メビウスの輪・・3等分するとどうなるか → 2つの輪がつながる
2等分すると → 1つの大きな輪
 4.

素数は夢を見ています 〜大学の数学〜
・研究方法
・メルセンス素数
・新しい道具の開発
・無限にまでもって行くと見えてくることがある






■生徒の感想
ずっと数学は好きではない教科だったけれど、今回の講義を聞いて数学のおもしろい面を知り、希望が湧いた。

数学者が数字の謎を解明し、大きな壁を乗り越えたように、私も大きな喜びを得たいと思った。 

『女子は数学が苦手である』と言われているが、数学の楽しさをしっかりとかみしめながらこれからも数学に取り組んでいきたい。

・   完全数は2000年もの間何個存在するか解明できていないことを知り驚いた。

   
   
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戦争はいかに描かれたか 〜日露戦争と視覚イメージ〜
教育・総合科学学術院   向後 恵里子 先生

■講義の概要
新聞,絵画,絵葉書,グラビア,パノラマなどによって,なぜその表現メディアを選択したのか,
また,なぜそうした表現方法をとったのかという観点から,日露戦争というものをめぐるさまざまな視点の意図を解きほぐそうとしていた






■生徒の感想
歴史の授業では習わなかった戦争についての事柄を違う側面から知ることができた。

美術史を選んだ経緯について聞いて、「きっかけって大切だなあ」と思った。経験や体験したことがきっかけで将来につながることもあるということを知り、自分の進路選択にも生かしていきたいと思った。

今回の講義の出てきた画像の多くは残酷なものばかりでしたが、それを見てただ悲しいとか痛々しいと思うだけでなく、その背景にも目を向けて考えることの大切さを知った。

見る側のコンディションや歴史的文脈によってイメージが変わるということが印象的であった。

   
   
   
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青少年の凶悪犯罪は本当に増加したのか? 〜数値データを読む〜
教育・総合科学学術院  前田 崇 先生

■講義の概要
1. 少年非行に関する世論調査 90%以上の人が増えていると感じている。
2. 凶悪犯罪とは
  警視庁→殺人、強盗、強姦、放火  法務省→殺人、強盗
3.  少年による凶悪犯罪の検挙件数
  殺人は70年代から変わっていない。70年代に比べると凶悪犯罪は少なくなっており、強盗は増えている。殺人、強姦、放火はほとんど変化していない。
4.  凶悪化しているのか
5.  なぜ人々は少年による犯罪が増加し、凶悪化したと思ってしまうのか
  新聞・マスメディアの発達→新聞は50年で発行部数約5倍、テレビは99%の人がもつ
6.  これからの私たちに求められること
  ・マスメディアの報道や世間のイメージを鵜呑みにせず自分できちんとデータや資料を調べる。
  ・マスメディアの報道がどの視点から誰の見方で物事を伝えているかに注意する。






■生徒の感想
近年凶悪犯罪が増加したと思っていたが、実際は昔に比べ減少していることに驚いた。

マスメディア報道の視野の狭さ、一面性に驚いた。今後は自分で情報を吟味し正しい情報をつかんでいきたい。

情報はそれを受け取る人の判断によって様々な解釈の仕方があるのだと思った。今日の情報化社会において『考える力』は必要不可欠であると感じた。

   
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