群馬県立高崎女子高等学校 エキサイティング・サイエンスT

2004年5月19日(水) 
 〜科学の目で見る環境問題〜     群馬大学工学部応用化学科 飛田 成史 教授  










〜講義の概要(飛田先生より)〜
 いま私たちが立っているところ、それは地球です。地球は太陽系の惑星の中でただひとつ生命が持続して安全に存在しうる絶妙な環境をもっています。生命活動に適した温度、水や大気の存在、太陽から毎日降り注がれるエネルギーなど、どれひとつが欠けても、生物は生きていけません。この恵まれた環境は、太陽から地球までの距離、地球の質量、地磁気の存在などが作り出した絶妙なバランスのもとに保たれています。地球環境が如何に恵まれているかをまず考えてみましょう。
 太陽は地球上の生物にとって恵みの神であり、太陽エネルギーによってすべての生命は存続しているといえます。全世界で1年間に使用する化石燃料総量は石油換算で約80億トンですが、地球に降り注ぐ太陽からのエネルギーは、その約10,000倍もあります。太陽は、いわば巨大な原子炉です。太陽内の核融合反応で生じたエネルギーは、電磁波の形であっという間(約8分30秒)に地球上まで届けられます。この電磁波について考えてみましょう。
 太陽には地上の原子力発電に使われているような放射線防御装置は付いていません。ですから、地球には生命を脅かす紫外線、さらに太陽風といわれるさらに危険な高エネルギー粒子の流れもやってきます。でもご安心、太陽風は地球の磁場によってはね返され、紫外線はオゾン層によって吸収され、地上の生命はしっかり守られています。つまり、地球には自然が作り出した巧妙な防御装置が働いているわけです。しかし、人間が作り出したフロンガスによってオゾン層が破壊され、この巧妙な防御装置に狂いが生じ始めました。
 本講義では、地球環境問題として大きくクローズアップされているフロンガスによるオゾン層の破壊と、二酸化炭素などの温室効果ガスによる地球の温暖化を取り上げます。これらの環境問題を科学の目で眺めることにより、科学の立場から環境問題の正しい知識と考え方を身につけることを目指してお話したいと思います。


〜生徒の感想〜
環境問題に興味があっても、詳しく調べる機会がなかったので、今日はとても良い勉強になりました。オゾン層がないとどのように困るのか、温室効果ガスを早く減らす方法など、もっと詳しく調べてみたいと思いました。以前より、科学に興味が湧きました。
今まで、地球温暖化やオゾン層の破壊などの環境問題は、名前しか知らなかったが、今日の講義で詳しく知る事ができた。「オゾン」とは何か、なぜ破壊されているのかなど、詳しい説明を受け、興味がどんどんわいた。また、驚くこともたくさんあった。まず、オゾン層が3mmしかないこと、そして日本人1人が1日に24.6kgもの二酸化炭素を排出していることだ。私は今日の講義で、科学への興味がわいた。これからは、ちょっとした事にも目を向け、探究し、科学についてもっと詳しくなりたいと思った。
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