群馬県立高崎女子高等学校 EST全体講義

2010年9月17日
  つながりの中に私がいる
  JT生命誌研究館 館長  中村 桂子 先生

 人は生き物であり、生き物はたくさんのつながりを持っている。そのつながりは3種類。物質として環境とのつながり、生きものとして38億年の昔からの進化と、その結果生まれた仲間たちとのつながり、一つの個体として生まれてからこれまでのつながり。これらのつながりについて、先生の研究内容を踏まえながら興味深い話を聞かせていただきました。また、今話題になっている生物多様性についても、共通性を踏まえて考えることの大切さを話されました。



【経歴】
東京都出身。1936年生。理学博士。東京大学理学部化学科卒。同大学院生物化学修了。
三菱化成生命科学研究所人間・自然研究部長、早稲田大学人間科学部教授、大阪大学連携大学院教授などを歴任。
現在JT生命誌研究館館長。

【主な著書】
 『いのち愛づる姫−ものみな一つの細胞から−』(藤原書店)
 『「生きている」を見つめる医療』(講談社新書)
 『ゲノムが語る生命−新しい知の創出』(集英社新書)
 『自然はひとつ』(実教出版)
 『生きているを考える』(NTT出版)  など

生徒の感想より
 ・たくさんの著書を出されている先生のお話を聞けてとてもためになりました。講師の先生自身のお話もされて、自分の将来やりたいことが漠然としか分かっていない私にとって親近感がわきました。最近は環境問題や生物多様性の危機について騒がれているけれどその背景には自分たちが今の便利で快適な暮らしが存続できるかどうかという「今」だけを考えるということがあるのだと改めて感じました。人間が外側からみるものではなく、自分たちもその中に置いて考えるべきだと分かりました。
 
 ・主題をみて、いったいどんな話をしてくださるのかと期待していたところ、私の想像以上にとても分かりやすいお話をいていただき、普段あまり考えない「つながり」を学ぶことができました。家の周りなど、どんな所にでもいるアリ一匹にも生き物の誕生から38億年分の細胞があると考えると命は大切であり、今私たちが生きていることは当たり前のようだけれど奇跡でもあるなと思いました。特に印象に残ったのはハチとイチジクの例だ。何気なくいるハチだけど、それがいなければ巨大は森も存在していないということを初めて知り、様々な生き物は私たちがどんなに素晴らしい技術を持っていても成し遂げることができないようなことを難なくやっている。人間だけが特別ではなく皆「共に生きているんだ」ということを改めて感じた。この講義を通して「人とのつながり」を大切にしようと改めて思いました。
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