〜ラボツアー『筑波大学宿泊研修』〜 2005年5月1日(日)、2日(月)、3日(火)
筑波大学第三学群および春日キャンパス
群馬県立高崎女子高等学校

〜概要〜
 「燃料電池の製作」「3DCGコンテンツの作成」「ダイヤモンドの不純物解析」「超伝導物質の合成とその性質」「都市景観を若者の視点からシミュレーションする」の5テーマに分かれ、じっくりと時間をかけて講義、実験、実習、意見交換、施設見学などを体験した。
 班によっては、夜、宿舎でテーマについて補足講義を行ったり、実験条件について意見交換をして翌日の研修に備えるなど、生徒は意欲的に取り組むことができた。正解のわからない実験に取り組むなど、研究者としての活動を疑似体験できる貴重な3日間となった。

『燃料電池の製作』 システム情報工学研究科 石田 政義 助教授
実験の様子
実験の様子
実験の様子
実験の様子
〜生徒の感想〜
実際に機具を組み立てることから始める実験は初めてだったので、少し緊張した。MEAの製作条件を変える時の話し合いや、1日目の実験終了後の結果の話し合いの時、意見の衝突があった。でも、その中で最終的に出された結果をもとに、実験を進めていくことは、とても楽しかった。予想外の結果が出たり、およそ予想通りの結果が出たりの繰り返しだった。実際の科学者たちも、今回のように実験をして、その結果について話し合い、更によくするためにはどうすればよいか考えたりしながら、日々研究室で仕事をしていると考えてみると、この3日間、とても貴重な時間を過ごすことができたと思った。
今回のラボツアーは、燃料電池の実験ができた上に、筑波大学の見学もできてよかった。燃料電池の実験で、電圧と電流を測ることと、反省会は確かに大変だったが、先生や大学院生の方に優しく教えていただいて、何とか実験結果を出すことができた。他の班の結果も自分たちのものと比べたかったが、自分の班の考察だけでいっぱいになってしまった。素晴らしい機会を与えていただいたので、またラボツアーがあれば是非参加したい。
2日間の実験を通して、中学から高校にかけて学んできたことはほんの一部でしかなく、しかも私たちがいつも授業などで考えて解いている問題は、きちんとした手順や筋道で考えることができれば、正確な答えや結果が出る。本当にシンプルなものだと思いました。だから、今回自分たちでこうすればこんな結果が出るだろうと悩みながら考えたことは、今までにない新鮮な感覚であり、人と議論することにより、自分の考えにはないものの見方、考え方を発見することができました。今回のラボツアーは、とてもいい経験であり、楽しいものとなりました。
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『3Dコンテンツの作成』 システム情報工学研究科 掛谷 英紀 講師
実験の様子
実験の様子
実験の様子
実験の様子
〜生徒の感想〜
最初は、どんな仕組みかよくわからないまま作業をし始めたけれど、最終日になったら、少しずつ仕組みがわかるようになった。講義を聞く時間よりも、作業をする時間の方が多く、普段できないような体験をさせてもらえて、とてもよい3日間を過ごせたと思う。最初はパソコンを使うのかと思っていたけれど、作業ができてとても楽しかった。作成した立体ディスプレイを持ち帰ることができたので、今回ピントがあわなかった部分を、今度は学校でもう一度挑戦したいと思う。また、文化祭でも展示してみたいと思った。その時は、今回以上にきれいに見えたらいいと思う。
本当に充実した3日間をおくることができたように思う。何より研究室に入って実験ができたことで、研究というものがどのようなものなのか知ることができた。確かに、やっている事自体は想像していたよりとても地道な作業ではあったけれど、研究をして行く上で、それは絶対に必要な事で、そうして地道な作業を続けて行ってこそ、新しいものを作り出せるということがわかった。
ディズニーランドなどで、メガネをかけて立体映像を見ることができる理由が、始めの説明でよくわかった。身近なところでレンズの性質が応用され、私たちにより新しく、新鮮な感覚をもたらしてくれているのだと感じた。今回は作業を通して、大学の研究室というものを、直接ありのままに感じることができた。私たちが行った3Dコンテンツの製作は、ミニチュア版を作るという、完成品は想像できたけれど、その過程はとても未知であり、何がどの部分になるかなど、わからないことが多い中、1つ1つの作業を行い、だんだんとイメージができてくるところが、ワクワクしておもしろいと思った。
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『ダイヤモンドの不純物解析』 図書館情報メディア研究科長 磯谷 順一 教授
講義風景
講義風景
講義風景
講義風景
〜生徒の感想〜
高度な内容で難しかった。実際に人工で作ったダイヤモンドを見ることができてよかった。ダイヤモンドを作るには、色々な方法があるのだと知った。メタンを使い、ダイヤモンドを作るのに、メタンの割合が水素に対して、たった0.05%しかないということにも驚いた。
ダイヤモンドを作るには、時間も手間もかかって大変だということがわかった。人工で大きなダイヤモンドを作るのはとても大変なのに、天然ではすごく大きなものもあり、自然の力はすごいと思った。また、ダイヤモンドの色は不純物で決まると聞いて驚いた。構造も不純物などにより、複雑になっていることがわかった。ダイヤモンドは宝石としてだけではなく、半導体など様々に応用されていることも知った。それに、ダイヤモンドには古い歴史があって、長い間研究されていることもわかった。講義の内容は難しかったけれど、ダイヤモンドの特徴や性質について詳しく理解できた。色々な機械を見学したり実験をしたりと、貴重な体験がたくさんできてよかったと思う。
普段、ダイヤモンドを宝石としか見ていなかった私にとって、今回の講義や実験、見学はとても新鮮なものでした。同じく固定観念で悪者だと決めつけていた不純物と組み合わせて、「良質の素材」だなんて考えもしませんでした。私たちが普段使っている電子機器などの中にも使われていることを聞いたので、それにも驚きました。今回、ダイヤモンドの様々な性質を学習、体感することもできたので、ますます今後に期待したいと思います。あれだけの性質が備わっているとすれば、様々な活用方がこれからどんどん現れてくると思いした。
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『超伝導物質の合成とその性質』 数理物質科学研究科物性・分子工学専攻 掛谷 一弘 講師
実験の様子
実験の様子
実験の様子
実験の様子
〜生徒の感想〜
超伝導物質の抵抗がゼロだとは知らなかった。もしもっと手軽に使えるものが発見されたら、本当に便利だと思う。それを使うだけで電気が節約できるなんてすばらしい。それから、超伝導体の電子が100億年以上の回り続けるというのには驚いた。もしかしたら、100億年前に動き出した電子が近くにあるかもしれないと思うとワクワクする。抵抗を液体窒素の中に入れる実験で、電気を流してもついているかわからないような電球が、抵抗を液体窒素で冷やしたとたん明るく光ったのはおもしろかった。明らかな結果が目に見えると、とても興味がわく。
超伝導というのは本当におもしろいと私は思う。リニアモーターカーなどで使われ、急速に実用化に向けての研究が進んでいる分野だと思うし、夢がある。その超伝導を今回は実験を見るだけでなく、実際に自分の手で作り出すことができるというのがとても魅力的だった。講義だけでも今まで全く知らなかったことがたくさんあったし、実験での計量の難しさや、乳鉢を使ったすりぶつしの根気のいる作業もあった。かなり頭を使ったけれど、本当に楽しかった。
今まで超伝導という言葉は知っていましたが、それがどういった性質を持つものなのか、全く知りませんでした。今回、超伝導とは電子を永久運動させる物質だと聴き、とてもすごいものなのだと初めて知りました。また2日間かけて、超伝導体を自分で作ることができて嬉しかったです。今までは超電導物質という物質が存在していて、それが超伝導という事象を引き起こしているのだと思っていましたが、普通の金属がある一定の温度以下になると、電子の行く手を邪魔するものがなくなり、半永久的に電子が流れる続ける超電導物質になるのだと知り、とても驚きました。今、エネルギー問題はとても深刻です。先人が、常温で超伝導になる物質を発見することを夢見たことは、当然だと思います。しかし、今ではそれは夢でしかなかったことがわかっていますが、私はこの世界(宇宙)のどこかにあるのではないかと、密かに期待しています。
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『都市景観を若者の視点からシミュレーションする』 システム情報工学研究科 大澤 義明 教授
〜生徒の感想〜
今回のラボツアーで、社会工学を選んで本当に良かったと思います。学ぶことが多く、とても充実した3日間でした。パソコンの使い方も勉強になったけれど、何よりも都市景観を考えることの難しさを学びました。景観としては不一致であっても、重要な役割を果たしているものはたくさんあり、住民の視点に立って考えなければいけないという、一番重要なポイントも教えてもらいました。友人の発表から、自分の気付かない問題点を知ることで、より問題点について考えることもできました。とても良い経験になりました。
3日間研究室で活動させていただいて、毎日が本当に楽しく、研修があっという間に終わってしまいました。私はパソコンが大の苦手で、初めはついていけるか不安だったのですが、TAの方々が熱心に教えてくださったので、最後までやり遂げることができました。今回教えていただいたPhotShopでのシミュレーションは、物を作る時などに新しいアイディアを実際に近い状態として目に見える形にできる、とてもすばらしい技術だと思います。これからこの技術を使う場面が出てくるかもしれないので、教えて頂いたことを自分のものにしておきたいです。
最終日の発表では、自分が修正したものに対して、大澤教授やTAの方々に意見をいただくことができ、とても勉強になりました。私の父が街の活性化に関する仕事をしているので、このテーマに興味がありました。事前にホームページなどを見て、楽しそうでそんなに難しそうでもないな、と思っていましたが、やってみると何か1つ直すと、また違う問題が出てきたりして、常に全体を見ながら作業して行かなくてはならず、難しかったです。しかし、教授をはじめ、研究室の皆さんのおかけでとても楽しく、有意義な3日間を過ごすことができました。
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