群馬県立高崎女子高等学校 エキサイティング・サイエンスV


  〜薬品開発現場における実験・実習〜 
   日本抗体研究所  金谷 一司 主任研究員 他 

5月18日    6月11日    6月23日


5月18日実験の様子

5月18日実験の様子

5月18日講義の様子

2004年5月18日(火)
「身近な環境と変異〜アポトーシスについて〜」
〜概要〜
 UV-Cという強い紫外線を「Jurkat」というヒトの白血球由来の培養細胞に照射し、細胞に起こるアポトーシスの現象を観察した。まず、UVとは何か、紫外線の人体への影響について講義をいただいた。次に、「Jurkat」をUV照射させるために、培養液の調整、細胞数のカウント、希釈などの操作を行い、強度を4段階に変えてUV照射を行った。その後、2時間培養させ、その間に、研究所の施設見学と合わせて、DNA、アポトーシスについての講義をいただいた。2時間培養の後、DNAの発色剤であるEBを注入して蛍光顕微鏡で細胞のDNAの様子を観察。観察の後、結果のまとめと考察を行った。

〜生徒の感想〜
実験などが本当に本格的で、ちょっとした気のゆるみやいい加減さは、絶対に許されないのだと思いました。とても難しかったけれど、実験が成功したときの達成感は、たまらないものでした。これが科学の進歩の原動力なのではないでしょうか。本当に充実した一日でした。
電動のピペットや、憧れていたクリーンベンチを使えて、とても嬉しく、楽しかった。これから夏に向けて紫外線が多くなるが、外に出る前にはこの実験を思い出すと思う。自分に身近な題材だったので興味が持てた。
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6月11日実験の様子

6月11日実験の様子

6月11日実験の様子


2004年6月11日(金)
「変異原性試験〜変異原性測定試薬「ウムラック」を用いて〜」

〜概要〜
 微生物を用いた変異原性試験を、変異原性測定試薬「ウムラックAT」を用いて行った。まず、DNA損傷とSOS反応についての講義が行われた。実験に用いる試薬やサンプル、特に変異性物質を扱うということで、試薬使用の際の注意などが綿密に行われた。その後、前培養と試料の調整を行った。試料を1人4サンプル、5人で20種類を扱う。野菜や果物、お茶などを試料として使用。培養したテスト菌と試料を混和し、さらに1.5時間培養。その間に、その後の操作、計算方法、データ処理の仕方についての講義をいただいた。その後、実験室にて培養液にX-Galを基質液として加え、さらに30分培養。その後、SDSを反応停止液として加え、発色を分光光度計にて測定した。測定結果から吸光度の平均を算出し、Blankの吸光度との差からSOS反応抑制率を計算。全員のデータを集計した結果、100%を超えるものや、マイナスになるものもあった。今回の実験からは、にんじん、なす、ゴーヤ、コーヒー、紅茶、ほうじ茶がSOS反応抑制率が高いということがわかった。

〜生徒の感想〜
予想を大きく裏切る結果になってしまった。大根についての予備実験の結果が50%だったそうなので、私の操作ミスが全体的にある可能性があり、思ったような結果が出なくて残念だった。予想では、大根は焼きサンマと一緒に食べられているので、高い抑制率を示すと考えていた。しかし、野菜などに含まれている成分が関係している可能性も考えられるため、詳しく成分を調べ、結果を深めたい。とても楽しかった。将来こういうことを研究してみたいと思った。
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講義風景

発表する生徒

発表する生徒
2004年6月23日(水)
「データのまとめ方」
〜概要〜
 今回は、前回までに実施した実験のデータのまとめを行った。最初に、データのまとめ方について講義をしていただいた。その中で、自然科学分野における世界共通の形式を教えていただいた。まとめたデータをもとに、前回実施した「微生物を用いた変異原性試験」についてのプレゼンテーションを行った。2名がパワーポイントを用い、2名がOHCで発表を行った。

〜生徒の感想〜
最初に、プレゼンテーション資料を作って発表を行う、と聞いた時には、本当にできるのかと思ったが、なんとか時間内にできたので良かった。以前、学校で作った時はグループだったので、1人で作るのは少し大変だった。実験結果を見ながら、意見を出し合う人がいないからだ。しかし、研究所の方の説明を聞いていたら、少しずつ考察のポイントがわかってきた。考察は自分の考えたことを、そのまま書けるのでおもしろかった。また、考察をして行くと、新たにやりたい事がいろいろと出て来たので、研究者というのは、その様な事をどんどんやって行くのだろうな、と思った。
短時間でパワーポイントの資料を作成し、研究者の方々の前で発表するのはとても緊張して、科学プレゼンテーション講座で学んだことを使う余裕もほとんどなかった。しかし、アドバイスをいただけて、とても良い経験になった。
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