群馬県立高崎女子高等学校 エキサイティング・サイエンスV


 〜最先端生命科学研究現場での実験・実習〜
    群馬大学大学院医学系研究科

6月4日  6月18日  7月14日  7月20日
講義風景
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2004年6月4日(金)
「放射線、放射性同位元素の医学への応用と画像診断」
画像核医学 織内 昇 助教授、樋口 徹也 助手
〜概要〜
 担当の織内先生より「放射線・放射性同位元素の医学への応用と画像診断」についての講義を受け、MRIおよびPETを利用した検査や診断の現状の解説をしていただいた。核医学検査室では、検査機器(ガンマカメラ)の説明と画像データ処理の様子を見学し、MRI検査室では、参加者の脳MRI撮影をしていただいた。
 午後は、サイクロトロン診断部門の見学をし、サイクロトロンとポジトロンCTの説明を受け、画像を見ながらポジトロンCTによる疾患の診断を伺った。画像の処理と加工によって、いろいろなアングルから観察することができ、画像診断が今後ますます利用されるであろうことを実感した。

〜生徒の感想〜
放射線は「人体を透過する」「細胞をこわす」という特徴があるので、大量であれば人を害することもあるが、病気の発見や治療にも役立つ。CT、MRI、PETの違いも教えていただき、それぞれの特徴を活かしてより効果的な治療ができるようになったのだということがわかった。医療は日々進化していることは漠然と知ってはいたけれど、今回の実習で、医学のどのような面で具体的に進展があったのかを知ることができた。最初、核医学という名前は知らなかったが、最新医療の一端を担う大切な分野だと実感した。物理学的な面が多くあり、興味をもった。今回の実習で、医療に対する関心も増し、医学の道に進みたいという気持ちがさらに強くなった。
「画像核医学って何?」先生から事前資料をいただいた時、真っ先にそう思いました。以前のSSH活動で、CTについて学んだことはありましたが、FDG−PETやMRIは初めてで、色々とインターネットなどで調べました。最初に、スライドによる説明を受け、検査の画像を元にブドウ糖代謝の様子、脳血流やチロシンの利用など、大変興味を持ちました。MRIも自分で体験できて良かったです。あの短時間で、脳の形の断面図や血管などが撮れていて驚きました。最後のPETとMRIの重ね合わせ画像はとてもリアルで、マウス操作ひとつで角度を変えて見ることができ、本当に凄いと思いました。私は医学部志望で、今日一日の内容がとても濃く、全てに興味が持て、医学部に入りたいという気持ちが高まりました。

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2004年6月18日(金)
遺伝発達行動学 
柳川 右千夫 教授、黒見 坦 助教授
〜概要〜
 担当の柳川先生の案内のもと、黒見先生より「脳の発達と認識・記憶」についての講義を受けた。脳の発達と認識のメカニズムや記憶、臨界期についての理解が深まった。
 午後は、遺伝発達行動学の3ヶ所の実験室で、ショウジョウバエについての実験を見学した。最初に、「ショウジョウバエのニコチンに対する行動特性」について説明を受け、実験を観察した。次に、ショウジョウバエのゲノムについて、パソコンで検索した。遺伝子の違いにより、形質の異なる個体が数多くあることを実感した。最後に、黒見先生から「幼虫の筋収縮」について説明を受け、実際に電極をつくり、神経刺激をして顕微鏡で観察した。

〜生徒の感想〜
”記憶”というものは、刺激の残り方という物理的な根拠を持って定義されるものだということを初めて知った。また、記憶と視覚が密接な関係にあることを知り、大変興味を持った。”見る”ということのほとんどを、脳で行っているのだとわかり、脳は本当にすごいものだと改めて実感した。脳はまだ未知の世界だと思うので、脳についての研究をしてみたい。
とても興味深い内容だった。一番印象に残っているのは、人はものを見た時に、脳に送られるある程度の信号と、過去の経験・記憶をもとにして、脳の中に瞬間的にそのものの像を作り出している、ということだ。単純に思える「見る」という行動が、このような不思議で複雑な経路をたどって行われていることに驚き、感動した。講義全体を通して、人間はなんて不思議で神秘的なんだろうと感じた。他にも、先生が話してくださった、ネコを使った色盲に関する実験や、内側の脳の働きについても、とても興味を引かれ、もっと詳しく知りたいと思った。

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2004年7月14日(水)
画像核医学 
織内 昇 助教授
〜概要〜
 前回のMRIの代わりに薬剤部で「薬効の個体差、薬物動態解析、微量分析」について研修した。
高次細胞機能学 
白尾 智明 教授、関野 祐子 助教授
〜概要〜
 白尾先生より「神経科学とはどういうものか」について解説していただいた。特にドレブリン(タンパク質)は、アルツハイマー病患者の脳では減少し、樹状突起の棘(spine)の形勢が悪くなることが分かってきた。また、関野先生には、神経生理学、薬理学の研究分野から「シナプスが学習記憶によりどう変化するのか」「神経回路の制御」「グルタミン酸の役割」についてスライドを使って、解説していただいた。短期記憶や長期記憶と海馬などについても、大変興味深く学ぶことができた。
 午後は、始めにコンピューターに示された神経細胞を観察し、その特徴を確認した。次に実験室で、ラットの脳から海馬の部分を切り出す操作について、さらにその部分を生きた状態に保ち、顕微鏡下で電極をセットし、電気刺激を与え、オシロスコープで電位変化の様子を観察した。
〜生徒の感想〜
事前学習で、画像核医学についてインターネットを使っていろいろ調べました。しかし、知らない言葉が多く、あまり理解できませんでした。実際に講義を聴くと、多少は理解できたのですが、とても難しかったです。数人の先生にいろいろな分野の話を聴いたので、講義が終わった時点では、たくさんの知識が一気に入ってきて、少し混乱しましたが、最後に実際にPETについて実物を見ながら説明を聴くと、今までの話が全てつながって、曖昧だった部分がなくなり、明確な知識になりました。PETやMRIは同じように身体の内部を写し、ガンなどの病気を示すが、それぞれに長所や短所があり、使い分けていることがわかりました。とても興味の持てる、講義、実習でした。

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2004年7月20日(火)
神経生理学 
都筑 馨介 助教授
〜概要〜
 午前中は研究室の研究紹介が行われた。こちらの研究室ではラットとマウスの脳と神経における様々な研究を行っているとのことだった。本日の研究と絡めて神経細胞に付いての講義をしていただいた。講義では、大脳皮質の神経系の構造、興奮性入力と抑制性入力のシステムについてグルタミン酸受容体サブユニットを介した興奮情報伝達についての専門的な内容をわかりやすく説明したいただいた。午後は、膜電流固定パッチクランプ法によりラット小脳の神経細胞体に電極を通し、電位の変化を測定した。
〜生徒の感想〜
2年生の時に生物の授業で、シナプスや神経伝達物質などについて、学習をしたけれど、今回の講義では、より高度な言葉や仕組みが登場し、最初は少し戸惑った。しかし、先生方のお話や実験が、とてもわかりやすく、興味を持てたので、積極的に参加することができた。今回の実験では、ラットの脳を用いたが、私はまず画像としてではなく、実際に脳が薄くスライスされていることに驚いた。また、細かい機械での操作は、電極と倍率をうまく動かすことができず、私は失敗してしまった。しかし、実験の厳しさを知ることができ、大変良い経験となった。

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