群馬県立高崎女子高等学校 エキサイティング・サイエンスT

 〜パワーアシストスーツの開発と福祉機器の現状〜
神奈川工科大学工学部福祉システム工学科 山本 圭治郎 教授  

講義風景
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〜講義の概要〜
 日本の社会は今後急速な高齢化が進み、施設など介護の現場では必要とされる若者を確保することが難しくなり、在宅では老老介護とならざるを得なくなるものと予想されます。私達はこの問題を工学・技術の面から解決しようと考え、1991年に介護者の肉体的な過負担を解消するためのパワーアシストスーツを提案し、開発を進めてきました。介護者が直接体に装着することによって安全性を確保するという基本的コンセプトに基づくものです。
 一連の開発において重要な課題は、@絶対安全性、A介護される人の感性を損なわない構造を持つスーツのデザイン、B人体の滑らかな動作を損なうことなく、柔らかに力を添えることのできるアクチュエータの開発、C介護者の腕、脚、腰の微妙な動きを検出し、これに応じた操作量をアクチュエータに供給するセンシングシステムの開発です。これらの課題をどの様に解決して今日の完全独立型のパワーアシストスーツを実現してきたかをお話したいと思います。
 さらに、福祉に役立つロボット技術の開発現状について主なものを紹介したいと考えています。
 これらの話と皆さんの体験や知識を基にして、これからの福祉技術に期待すること、あるべき姿を考えていただき、出来れば皆さんの斬新なアイデアなどをお聞かせいただければと期待しています。

〜生徒の感想〜
今まで介護することは大変なのだと知っていたけれど、それに対する科学技術の取り組みを聞いたのは初めてでした。アシモのような人型のロボットに介護を任せるという発想は多くの人が考えるだろうけど、パワーアシストスーツのようなあくまで介護者が人で、それをサポートするという発想は驚き、またとても気持ちのいい印象を受けました。高齢化が進むこれからの時代には欠かせない考えだと思います。今回の講義を通して、改めて私の身の回りに科学技術が影響を及ぼしているのか、日本に限らず世界の社会問題解決に大きく関係しているのかが、よく分かりました。
今回、山本先生の講義を受け、今の社会の現状や、それに伴う技術を肌で感じたように思います。私が一番感動したのはパワーアシストスーツです。研究に研究を重ねた結果、このような介護者の肉体的な過負担を解消できるロボットが開発されたことに、驚きをかくせません。目的や課題を明確に把握し、取り組む姿はすばらしいと思いました。今はまだ器量の重さやコストの面などにおいて、実用化は難しいと思いますが、近い将来きっと人々の為に活躍すると期待しています。高齢化が急速に進む日本社会の今日では、私たちこそが福祉・介護を重視していかなければならないということを考えさせられました。

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